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  • 『共感障害ー「話が通じない」の正体ー』Vol.116

著者:黒川伊保子
出版年月日:2019年10月4日
発行先:株式会社新潮社

 

こんにちは!Side&bisです。

著者の黒川先生といえば、男性脳と
女性脳の違いについて沢山の著書を
出されている、脳科学者です。

今回は、暗黙の当たり前が出来ない
共感障害についてお話をされています。

黒川先生の部下や友人の周囲では、
ここ最近「阿吽の呼吸」が取れない、
「一を聞いて十を知る」ができない
という人が増えている事がこの本を
書かれるきっかけになったようです。
また、ここでいう、共感障害は、
自閉症を主に指しています。

この対象の彼、彼女らに、その現実
を叩きつけて、叱ったりしても効果が
ないどころか、返ってお互いが通じな
い、通じあわないことで、疲れてしま
うという事が生じます。なぜなら、
共感障害を持つ人は、その概念そのも
のがなく、わざとや
っているわけでも、怠けているわけで
もないからです。本書では、共感障害
が形成されるための子供の発達や、
脳の中でも特に小脳に関わる機能につ
いて、説明がされ、その教育プログラ
ムや接し方について紹介されています。

アメリカでは広く使われ、日本でも少
しずつ使われるようになっている、
自閉症の早期教育プログラムESDM
(Early Start Denver Model)は、2歳から
5歳を対象に、相手の存在を理解し、
今後の人生で少しでもコミュニケー
ションでの問題を抱えないための内容
になっています。しかし、成長が進み
大人になって共感障害を持っている方
については、このプログラムは適応しま
せんので、他の忍耐強い指導やルール化
について書かれてあります。

著者曰く、共感障害については、男女の
脳の違いのように、お互い努力すること
ではどうにも乗り越えられないものであ
るとの事です。しかし、共感障害を持た
れた方の中には、アーティストや研究者
など、一つのことに飛び抜けた力を発揮
する人も多くいます。共感障害だから、
排除するというのではなく、脳の認識
フレームを理解し、補正し合えるように
なっていける事がこれからの社会には
必要で、それぞれが生きにくさを少しで
も感じなくなるようにしていくにはどう
するべきか?という課題も含めた一冊に
なっています。

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お酒やギャンブルに依存しているのでは?と
思った事はありませんか?

また、ご家族の中で依存症では?と不安になられている
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医療法人せのがわ では、専門のスタッフが、ご本人や
ご家族のお話を伺い、個人にあった依存症の治療プログ
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アルコール・ギャンブル依存についてのご相談は
よこがわ駅前クリニックまで、お問い合わせ下さい。
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瀬野川病院まで、お問い合わせ下さい。
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