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  • 『新しい道徳「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか』

著者:北野武
出版社:株式会社 幻冬舎
発行年月日:2015年9月

 

こんにちは、Side&bisです!

 お笑い界のドン、北野武さんの道徳の本・・・って、何が書いてあるんだろう?と随分前に購入していたもの
の、ついつい積読になってしまっていて、今回改めて、読んでみる事にしました。

振り返ってみれば、道徳の授業って、あったのは覚えていますが、何を教えてもらったのか・・・私はあまり
記憶にありません。ただ、明確に覚えているのは、差別された経験のあるクラスメイトが、その授業の時に、
自分の生い立ちを話し、「なぜ差別を受けるのか?この差別に意味はあるのか?自分はこういう差別がある
世の中を変えて行きたい」と語った事内容だけは、忘れずにいます。私には衝撃的な実話でしたし、
他のクラスメイトも様々な感想を持たれたと思います。受け取り方を押し付ける事は出来ませんが、
明らかに、みんな何かしら、差別について、考えたと思います。

 本書では、道徳は、数字のようにはっきり答えが出ないもの。なので、お年寄りに席を譲ることや、
道路に落ちているゴミを拾う事などをテキストで教えるだけで、本当に子供達の道徳心が養われるのか?
ましてや、小学生の子供たちが、個性豊かに育つように・・・
と言うのであれば、道徳のテキスト通りの行いが出来る事ばかりが、本当に良い子、将来的に良い大人に
なっていくのだろうか?
そもそも、「いい子」とは、親や教師にとっての「都合のいい子」でしかないのではないだろうか?と、
北野武さんは投げかけています。

 文中で面白い例を挙げておられました。

「鳥は進化した結果飛べるようになった。飛行機を作るためには鳥がなぜ飛べるようになったかを知る
事が大事。新幹線のパンタグラフは、音を立てずに飛ぶフクロウの風切り羽の形状を研究したし、新幹線
の先が尖っているのは、トンネルに進入する時の衝撃を和らげるためにカワセミの口ばしにヒントを得た。」
と、この例は、よく小学生の頃読む本に伝記がありますが、そういった偉人や今現在様々な業界で活躍されて
いる方々の子供時代など、道徳について考える時に、子供達へ訴えかける、有効な材料になるのではないかと
いう意味だと思います。

北野さんにとっての道徳は、お母さんだったそうです。そういう意味で、道徳は誰がどんな気持ちで話すかで、
伝わり方が違うのだろうと言っておられます。
この本は北野武さんが、ただ、道徳教育に反対しているものではありません。これから大人になる子どもたちが、
本当の意味で、人間的に成長するためには、今の道徳教育が本当に有効なのだろうか?という事に異議を唱えて
いる内容です。私には、理解しやすく、自分が社会の大人として、子供と接する時に、何を心がけるべきなのか、
気づく機会をもらう事ができました。

 

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