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『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』
著者:門田隆将
出版社:PHP研究所
発行年月日:2012年11月24日
こんにちは、Side&bisです。
2011年3月11日の東日本大震災の記憶は、8年経った今でもまだまだ鮮明に残っています。
今回ご紹介する著書は、その当時、福島第一原発で起きた全てを書いたノンフィクションです。
著者は、当時の福島第一原発の事故に関わった人達に丁寧に取材をして、まとめられた内容です。
特に所長であった吉田昌郎氏が亡くなる直前に語られた内容は、事故の状況だけではなく、壮絶さを物語っています。
最悪は、「チェルノブイリ事故の10倍」になり兼ねない状況だった事態の中で、吉田所長のとったリーダーシップと
そこに付いて行った部下たち。一人一人から丁寧に取材をしたものがこの本の中に込められています。
私は、当時、福島第一原発の事故の状況は、毎日テレビで見ていました。
この本を読んで感じたのは、中継では、コメンテーターやアナウンサーが
色々な解釈をして、説明を聞き、「こうすればいいのに」とか、「もっと、他に方法はあるでしょ」とか素人ながら、色々な批判的な
解釈をしていた事を思い出し、私はごく僅かな情報で、全てを知ったような気になっていたけど、何も分かっていなかったな・・・
そして、現場に居合わせた人達は、想定外の状況にそれぞれが、100%以上の力を出して闘われていたんだなということでした。
著者の門田氏は、この本で、事実を伝えたかったと言われています。従って、こうすれば良かったとか、悪かったとかは全くこの本で
触れられていません。即ち、この事実をどう受け取るのかは、本を読む私たちそれぞれに委ねられていると思います。
このノンフィクション作品は、「Fukushima 50」というタイトルで、主演 佐藤浩市、共演者として、渡辺謙等、豪華キャストで、
映画化されることが決まったそうです。
映画が上映されるのも楽しみですが、待ちきれない方は、上映前に本を一読されては如何でしょうか!
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